Genetic Testing

Genetic testing (染色体検査)と言っても
具体的医に何をどんな検査するものなのか『ピンッ💡 』と
来ない方が多いと思います。
そこでわかりやすく実例を交えながらご紹介いたします。

PGS: Preimplantation Genetic Screening (着床前スクリーニング)

その言葉通り、着床する前に赤ちゃんの染色体異常をスクリーニングする事です。
一般的な検査で、どの患者さんでも受けられますが、
特に女性が35歳以上のカップルが良く受けられていらっしゃいます。
また、流産を経験した方で次の流産を事前に防ぎたい場合や
性別を予め知っておきたい場合には必ず受けていただく検査でもあります。

人体の全ての細胞核は、
22対の常染色体と1対の性染色体の合計で23対の染色体を持っています。
性染色体は二種類の組み合わせでXYが男性XXが女性となる様に
体の造りをプログラムしています。
また、常染色体もそれぞれの対で異なる担当をして体のプログラミングをしています。
この「23対」という数字が一つでも多かったり、
少なかったりする場合、染色体異常とみなされます。
そして、それが不妊や早期流産の原因となり、無事出産できたとしても、
赤ちゃんが身体や知的障害を持った状態での出産となる原因となります。

体外受精をされる方は、
胚を子宮に戻す前に胚の染色体検査をする事によって異常の有無の確認ができます。
それにより、殆どの医師は「異常のある胚(aneuploidy)」を避け、
「正常の胚(euploidy)」のみの移植の分別が可能となります。

検査の方法として、各染色体の重さを計り、正常のものと比較します。
一本多い場合は「trisomy」、 一本少ない場合は「monosomy」と呼ばれます。
その他、染色体が部分的に欠損していたり部位の転移がある場合でも
同検査で確認が可能です。

因みに良く知られる染色体異常として、
ダウン症 (21対が一つ多い染色体を持つ21 trisomy)、18 trisomy、 13 trisomyや
Turner 症候群(Xが一つ欠損している45X0)などがあります。

染色体異常は、女性の年齢が35歳から年齢が上がるにつれて症例は多くなり、
特に40代になると確率として80%にも達すると言われます。

PGD: Preimplantation Genetic Diagnosis (着床前診断)

こちらはパートナー間で局部に遺伝子異常がある事を分かっている場合、
その部分のみをターゲットとして胚に同じ異常があるかどうか確認する方法です。

この診断の前提として、パートナーのどちらかが
常染色体優性の遺伝子異常を携帯している
か、
二人とも同じ常染色体劣勢の遺伝子異常を携帯している場合のみ検査が受けられます。

アジア人には少ないですが白人の方ではcystic fibrosis (嚢胞性線維症)などの遺伝子を
持っている方が良くみられます。

ここで実例ですが、無精症の白人男性がcystic fibrosisの遺伝子携帯者で
実はパートナーの方も同じ遺伝子異常の携帯者だと判明したケーズがありました。
そのカップルは、体外受精をし、PGDを行う事により
cystic fibrosisの遺伝子を持たない胚のみ移植することができました。

もう一つの実例として、男性側の家族の女性に乳癌を患われる方が多く、
男性自身もBRCA遺伝子が変異している事がわかったカップルがいました。
BRCA遺伝子の変異は、確実に乳癌のチャンスを高める原因で、
Autosomal Dominant (親の一人からでも受け継いたら病気にかかるチャンスを持つ)
でもあります。

*有名なアンジェリーナジョリーもこの遺伝子変異が分かっていたから、
癌となる事前に手術していましたね。

このカップルは、3回のIVFをした後、
8個の胚をテストにかける結果となりました。

科学が進歩し、以前は未知だった遺伝子の欠損をわかる様になって、
難しいプロセスを歩む事になったカップルもいます。
ただ、その一方でまだまだ不妊に悩むカップルは多く、
健康的な次の世代を確保する事が私たちの使命であると感じます。

ご質問やご相談があれば、ご連絡ください!

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